おしっこ(以下、排尿)がでなくなったときに、尿道に管(以下、尿道留置カテーテル)を入れて排尿を促すことがあります。この尿道留置カテーテルを長期間入れたままにすることで、尿路感染症や治療後もおしっこができなくなることがあります。
当院では、尿道留置カテーテルを1日でも早くはずして、尿路感染症の防止や排尿の自立を目指す取り組みを排尿ケアチームが行っています。
排尿の自立ができることで、オムツからトイレでの排泄となり、寝たきり防止だけでなく、患者さんの尊厳を守ることにもつながると考えています。また、早期に尿道留置カテーテルを外すことで、尿路感染症の予防にもなっています。
これらの事から、長期間の尿道留置カテーテルの使用を行わないことで、患者さんの早期退院にも繋がっています。
どのような方が対象か?
尿道留置カテーテルを外した後に下部尿路機能障害(※)を生じると見込まれる、または生じている入院患者さんが対象となります。
※ 下部尿路機能障害とは?
・膀胱におしっこを溜められない(頻尿、すぐトイレに行ってしまう)
・おしっこが出にくい
・おしっこをしても残尿感がある(実際に排尿後も膀胱内に尿が残っている)
・膀胱内におしっこが溜まりすぎているにも関わらず自力で出せない
尿道留置カテーテルを外した後に下部尿路機能障害の症状が出たとしても、再留置をすることなく、排泄できるように当院では訓練を行っています。
どうしても尿道留置カテーテルが必要な患者さんもおられますが、可能な限り排泄自立に向けて排尿ケアチームが一丸となって取り組んでいきます。
良い医療サービスを提供できるように日々研鑽を行っていますので、今後ともよろしくお願いいたします。