皆さん、「眼科の検査」といえばどんなものをイメージしますか?
Cの向き方向を答える検査、のぞいたら気球が見える検査、目に風が当たる検査などを思い浮かべる方が多いと思います。これらの検査は眼科を受診した際に基本的に経験する検査ですが、その中でも視力検査は眼科を受診しなくても乳幼児健診や学校健診、健康診断、運転免許取得時等で経験のある方が多数だと思います。
しかし、視力検査と言っても一般的によく目にする視力検査以外に様々な種類があるのはご存知ですか?
視力検査でよく目にする切れ目のある輪のことを「ランドルト環」といいます。
眼科や健診ではランドルト環を用いての視力検査が一般的ですが、場合によっては平仮名やカタカナを使用する場合もあります。
しかし、ランドルト環の向き方向を言えない場合や平仮名・カタカナが読めない小さな子供達の場合はどうやって視力検査を行うと思いますか?
幼児・小児で向きや方向を答えるのが難しい場合は同じランドルト環を用いて、指さしで答えてもらうか『ハンドル』と言ってランドルト環の輪を持ってもらい同じ向きにあわせてもらいます。
ランドルト環での検査が難しい場合は、「絵視標」といった視力表を用います。
絵視標とは、絵合わせゲームに似たようなものです。カードに書いてある生き物の影を見てそれがどの生き物なのかを選択肢から選んで答えてもらう方法です。それがどれだけ小さい視標まで正答しているかで視力検査をします。
絵視標でも検査が難しい場合は「森実ドットカード」という視力表を用います。
カードに「うさぎ」や「くま」の顔の絵があり、目の大きさや位置がそれぞれのカードで異なります。
それらの目をどこまで小さな視標まで正しく指差しできるかで視力検査を行います。
一般的に三歳児半健診で初めて本格的な視力検査を行うことが多いと思いますが、乳児でも行うことができる検査もあります。
乳幼児~小児(9歳)にかけては視力の発達が著しく、大切な時期にあたります。そのため何か気になることがあれば眼科受診をしてみましょう。