回復期リハビリテーション病棟で患者さんの目標を決める際の若手スタッフとベテランスタッフのやり取りです。
若手 「この患者さんの目標は、趣味の散歩が出来るようになることです。」
ベテラン「散歩はどれくらいされてたの?」
若手 「1時間ぐらいと聞いています。」
ベテラン「どのくらいの速さで1時間?」
若手 「・・・分かりません。」
ベテラン「では、距離はどのくらい?」
若手 「・・・分かりません。患者さんも時間でしか答えることが出来ませんでした。」
ベテラン「距離を知ることができる方法を教えるので一緒にやってみようか。タブレットのマップアプリを使えば簡単に計測が出来るよ。」
【当院周囲での例】
ベテラン「実際の散歩のコースを患者さんや家族さんに聞きながら距離を計測して必要な歩行能力を考えてみようか。」
~~後日~~
若手 「患者さんに聞きながら計測して距離が分かりました。喋りながらなので、ゆっくりしたペースだったみたいです。それと30分ぐらいで休憩していたことも分かりました。」
日常生活で歩いて移動する時は時間で考えることが多いです。
ただ歩く速さは人によって異なり、リハビリが必要な方は歩く速さが遅くなっていることがよくあります。
様々な手段を用いて情報収集を行い、その方に応じた目標設定を行っております。
今回は距離に注目した内容でしたが、道路を歩く際には路面の状況や傾斜などそれ以外の情報も必要となってきます。
それらの情報収集については、またの機会にご紹介できたらと思います。